【面接体験談】18分で終わったSkype面接「動画制作会社」
求人サイトから指1本で何百という企業に応募しまくる私。
そのあと1週間は「書類選考の結果」というタイトルのメールが何百と届く。
内容はどれも同じ文体で不採用を告げるものだ。おそらく転職エージェントが用意したのだろう。しかし200社ほどに応募すれば、3社くらいは「1次面接のご案内」という件名のメールが届く。
多くの不採用メールで乾いた感情に突如注がれた1滴の潤い。さむい文章。
さて、自分がそんな状況だとしてその1社の面接に全身全霊を込めると思いますか?
まず「NO」と答えたあなた。
じゃあ、内定もらえないよ?そりゃ、好みドンピシャの娘(会社)とは言えないけど、「ウチでお話しする?」って言ってくれてるんだから準備しなきゃダメでしょ!?
そんなんだから俺と同じで400社くらい書類応募することになるんだよ!!
なにやっても真剣になれないから合コンいっても、上手く話が盛り上がらなかったりするんだよ!!
すいません。取り乱しました。
つぎに「YES」と答えたあなた、怒らないで聞いてほしい。
「考えが浅ぇっ!!」、「圧倒的、浅はかっ…!」
こちとら無職になってから2カ月間、指1本でバカスカ応募してるから何の会社か分かんないわけ。
とりあえず、合コンで知り合った女にデートの誘いを片っ端からかけるタイプの私。でもその女子どもは裏で繋がってるから実際は遊ばれて、悪口言われるパターン!!
すいmあせn取り乱しました。
今気づいたけど、いつの頃からか書類通過した企業の志望動機を考えるという本末転倒な状態・・・。
まぁそんな感じで、エントリーした記憶にない企業から面接の案内がきた時のお話です。
・会社と私のスペック
SNSやHPにあるような動画の広告を制作している会社で創業10年未満。平均社員年齢30歳。代表は大手コンサル出身。おそらく上場ゴールを目指すベンチャーだ。
ちなみに私のスペックは35歳男。転職歴多数。Fラン大卒。編プロや出版社で営業やりながらディレクターとライターもやってた。取り立てて良い営業成績なし。というか中小企業でしか働いた事が無いことも関係して、ノルマを背負って営業をした事が無い。
ただ、BtoB向けの仕事が多かったこともあり、クライアントは大手が多かった。
こんな私でよく書類通過したな。
志望動機をどう作るか
面接が決まった以上、志望動機は作らないといけない。
が、やる気が起きない。1週間後の面接がだるくてしょうがない。
2週間先にしてくれとエージェントにいったら、やんわり1週間以内で調整しろと言われる。
結論から言うと志望動機は面接の2時間前に会社のHP見ながら何となく作った。
私なりのコツはその業界への志望動機とその会社への志望動機を分けること。
<業界への志望動機>
「前職の頃から動画マーケティングに興味がありました。クライアントや代理店の方からも動画広告の掲載についてよく問い合わせを受けておりましたし、今後5Gが普及すればネット広告は動画がメインになると思っています。そうした最新マーケティングの中で今まで培った企画提案のスキルを活かしていきたいと思っています。」
<会社への志望動機>
「動画制作会社のHPを数社拝見しましたが、御社が最も制作実績がありました。その制作実績に裏打ちされたノウハウを学ばせていただきたいと思っています。また、価格についても他社より幅が広いので自分が提案するときにお客さまにとってベストな提案ができるところも魅力を感じました。」
無駄に有益な情報を届けようとする腐った献身である。
そういえば夏休みの宿題も登校初日の授業中にやるタイプだったな。
なに?Skypeだと?バカな。まだ残っていたというのか・・・。
エージェントから指定された面接方法はSkype。なちかしー。
「ていうか今時Zoomだろっ!!と心の中で叫んでみた」
断る理由も元気もない。中古で買った3万円の「YouTube再生マシン」(レッツノート)にSkypeをインストールする。どうでもいいけどSkypeってマイクロソフトに買収されてたんだね。
いざっ尋常に面接!!
面接開始時間は11時。10:58にSkypeを立ち上げようとするが立ち上がらない。
というか、パソコンの動作も遅くてラチもあかない。韻踏んでる場合か。
立ち上がったが再ログインが必要なようだ。あーだりぃー。
なんとか再ログインを済ませて11時にぎりぎり間に合った。
よかったマイクとカメラのテストだけは前日にしておいて。
11:00ぴったりにピ~♪ポポ~ピポポ~ピ~~♪とこれから面接が始まるとは思えないふざけた単音の呼び出し音がSkypeから奏でられた。勝負開始である。
面接担当の方は人事部の女性Hさん。優しそうだが、仕事は厳しそうな印象。
昔私が好きだったバンド「レミオロメン」のヴォーカル 藤巻亮太さんにそっくりだ。
歳は私と同じか少し若いぐらい。32~35歳といった印象。結婚指輪はしていない。黒髪で藤巻亮太さんに似ている。両耳にイヤリングかピアスをしている。金属でかたどられた茶色で三角形のもので、耳たぶと同じくらいの大きさだった。もしかしたらイルミナティの方かもしれない。あと顔は私が大好きだったバンド「レミオロメン」のヴォーカル 藤巻亮太さんに似ていた。声も割と藤巻亮太さんに似ていたと思う。
ご本人かな?確認したいが止めておこう。
挨拶もそこそこに面接は始まる。
まずはお決まりの今までの経歴だ。
藤巻さん「直近での仕事をメインに簡単に自己紹介をお願いします」
私「直近では業界向けの出版社で営業をしていました・・・・・・・・・etc」
ちゃんとシミュレーションしていないから早口である。やっぱ緊張してんじゃん。
おまけに頭の中を高速でネタ探りながら話すから視点が藤巻さんに定まってない。
合コンでたまにいる女のこと話すときにテンパってる男だ。それが今の私だ。
面接はどんなことを話しているかよりどんな風に話しているかの方が大事だと思っている私からするととんでもなくやばい状況。
早口がよくない理由、というか言い分けないのだが、私が思う一番の点は面接者は疑問点があっても質問してこない人が多いから、不明点や聞き逃したところは即減点になったり、似たような質問を繰り返されてりすることだ。
藤巻さん 「わかりましたー。それでは羊さんが今までした仕事の中で頑張った点をご説明ください」
私「(え?・・・。今話したないようなんですけど?)はい。さきほどの内容と重複してしまいますが、新規に立ち上げた媒体の営業販路拡大のため新規開拓に力を入れました。具体的には展示会を通じての名刺交換やテレアポのリスト、スクリプトの作成。4名ほどのテレアポチームの運営もいたしました・・・etc」
ほらね?
早口で話したから面接者は話を理解できず、さっき話した内容と似た答えを話さざる負えない質問されるでしょ?わかったか、おれ?
同じ内容を2回いうと面接ではあまりいい印象を与えられないと思っている。
「引き出しの少ない、つまらない男」って思われたんだろーなー
しかし藤巻さんは悪くない。早口で説明した私が悪い。
異業種だから出版社の営業活動を知らない藤巻さんが早口で説明されて理解できるはずがないのだ。むしろ「出版業界知らない奴にこの業界の営業の面白エピソードを教えて腰ガクガクにしてやるぜ」くらいの勢いと語彙力があるべきだ。
あとは「今後どのようなキャリアパスを描いていますか?」も聞かれた。
応えてるときに藤巻さんを見たら画面外の何かを見ている。
あーこれ、合コンで私に興味ない女の子がやるやつだ!!
ふさいよーくせーなー。
結局この3問が藤巻さんからの質問だった。
このあと私からも3問質問をして、面接は終わった(いろんな意味で)。
この間、18分である。
面接の最短記録更新。いままでどんなに短くても30分はあった。
私に激震が走った。これで2次面接の案内来たら奇跡だぜ・・・。
ただ18分といえども俺は燃え尽きてやったぜ・・・。真っ白さ・・・。
(むしろ最初から真っ白さ)
結論
何が言いたいかっていうと「面接の準備はしっかりしろ」ってことではない。
そんなことは当たり前でわざわざ言う必要はないでしょ。
私が言いたいのは、「面接が上手い奴は合コンも上手に違いない」ってこと。